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き

木内[きうち]
【ハ３】ＲＭＡの会員。もう会には帰らないという久保陽子を、二時間にわたり説得するが、失敗する。
記憶喪失症
【幻2】東三千子の戦災前の記憶はあいまいになってしまっている。戦後、丈の面倒を見始めた頃からは、はっきりとしているのだが……。ただ、亡母とは違う真の母がどこかにいたような気がしている。
偽我
【幻14】真我にまとわりつくアカのようなもの。しかし、それはそれで個性を持ち、自己主張をする。だがその内容は、利己的で醜く、邪悪である。
企業経営者
【幻12】平山圭吾の紹介で、東丈と面会した人物。経営者のあり方を尋ねた。
菊谷明子[きくたにあきこ]
【幻5】ＧＥＮＫＥＮボランティアの一人。保母さん。子供のように小柄で、手足の細い弱々しい女性。箱根セミナーの夜、魂の実態を目撃した一人で、その時、心臓発作で倒れた平山圭吾に生体エネルギーを注入する。その後、東丈の失踪に動揺し、しばらく会から遠ざかって、旅に出る。結局、ＧＥＮＫＥＮには戻ってこなかったが、外部では秋津女史らと顔を合わせ、反郁江派の急先鋒に立っている。
岸本チヤ子[きしもとちやこ]
【ハ1】ＧＥＮＫＥＮの会員で、二十歳の女子大生。十三歳のときに、心臓の隔壁に孔があいていて、余命がいくばくもないことを医者から宣告され、あらゆる人生の体験を早急に得ようとするあまりに、ずけずけとした、他人のことを考えない性格になる。処女は十五歳のときに、家庭教師の大学生を相手に喪失し、四〜五人の男性と性体験を持ち、死ぬまでに子供も産んでみたいと考えている。“幻魔の標的”を読み、何ものかを期待してＧＥＮＫＥＮに入会するが、会の内情に失望して退会しようかと思っていたときに東三千子に会い、彼女の“力”により、奇蹟的に全快してしまう。
寄生虫
【幻17】白水健太郎の頭にとりつき、その思考能力を奪っていた四次元生物。“吸血蛭”などと同じものである。
奇態なもの
【幻3】胎児の姿勢のようにまるまり、目を閉じた異形の、小さな恐竜の化石のようなもの。実は、異次元に吹き飛ばされたザメディの戻ってきたときの姿。変態細胞を失い中枢神経系だけになったザメディの正体。
喫茶店
【幻11】道玄坂を登った右手にある路地の、渋谷で唯一の台湾料理店の隣にある。ここで高鳥慶輔と井沢郁江が会っていた。当時、“一の日会”の会合の場となっていた“かすみ”のことと思われる。
狐のような男
【幻3】ミスタ・メインの集めた自称“大超能力者”連の中の一人。丈達に比べて、超能力のレベルは低いのに、ミスタ・メインに媚びて生活しようとするため、ライバルのルナ姫一行をやっつけてやろうと、東丈を挑発する。
衣笠[きぬがさ]
【幻19】ＲＭＡのマスコミ担当。高鳥よりも年上。美少年だが、自我が強く、他人を蔑んだ態度で見下ろすクセがある。
木下健一[きのしたけんいち]
【幻14】高鳥グループと時期を接して平山ビルに出入りするようになったボランティアの一人。箱根セミナーに参加したとき、魂の実態を目撃し、後にアシスタント・グループの一員となる。多趣味で移り気だが、何にでも器用なところが井沢郁江には重宝されている。入院した久保陽子を見舞に行き、痛みを訴えた彼女に生体エネルギーを注入して、治す。陽子に魅かれていて、山下公園でデートする。愛称は“木下少年”。
木下健一の従姉
【幻19】口臭恐怖症になって、恋人と別れてしまったという。
奇妙な針金細工
【幻3】ザンビねずみがザメディを異次元から呼び戻すのに使った道具。物理的な装置というより、一種の魔法陣であろうと考えられる。
木村明雄[きむらあきお]
【幻5】木村市枝の弟。進行性筋萎縮症に冒されていたが、東丈の“力”により奇蹟的に回復する。純粋な心を持った少年で、クリスマス講演会で超能力が発現し、丈のアシスタントになる。井沢郁江が病魔に冒されたとき、丈の代理として生体エネルギーを注入する。明雄の守護霊だと思われる“友達”と話すことができる。また、“四次元生物”を駆除することによる心霊治療の才も示す。
木村市枝[きむらいちえ]
【幻5】不良少女グループ黒バラ会の女王。本来なら頭も良く、医者を志していたのだが、重病の弟がいて、それを治すために両親が新興宗教に狂ったあげくすべての財産を失い、ぐれてしまった。丈によって弟が治癒された後はまじめになり、丈に忠誠を誓う。家計のために、夜にスナックでアルバイトを始めるが、その後、田崎の紹介で、田崎の父親の事務所に勤めるようになったらしい。無名塾の塾生。後に、井沢郁江のボディガードとしてアシスタント・グループの一員となるが、郁江のやり方に疑問を覚えて、居心地が悪くなり、塾に戻りたいと思うようになる。大きな瞳に、フランスの陶製人形に似たエキゾチックな顔。髪はナチュラルウェーブでもじゃもじゃにもつれている。
木村市枝の悪夢〈仮称〉
【幻18】東丈に化けた幻魔が、市枝の魂を封じ込めるために夢の中に現れ、彼女を誘惑するが、失敗する。
木村市枝の家
【幻5】ドブ川沿いの老朽化し、悪臭と音をたててきしむ廊下のアパートの一室。女手が入っていて、内面はその外観ほどひどくはない。化繊の絨毯がしかれている。その後、浜田山の安アパートに引越し、前よりは環境が良くなる。
木村市枝の父
【幻5】難度の重病の息子を助けるために新興宗教に頼ったあげくに全財産をだまし盗られた人。アル中から体をこわし、廃人同様になったが、東丈の心霊治療のとばっちり効果で回復し始める。
木村市枝の母
【幻5】場末のキャバレーに勤めていて帰宅は夜遅い。四十歳を越えている女性。
木村市枝の呼びかけ〈仮称〉
【幻13】市枝が、塚田組の幹部と交渉にいく田崎を見張っていてもらうために、弟の明雄に対して行なったサイキカルなコンタクト。河合康夫の催眠誘導によって、自宅にいる明雄へとコンタクトしたのだが、その時のイメージはとても鮮明で、市枝には映画のように明雄の姿を見ることができた。一種の幽体離脱現象のようなものかもしれない。これ以後、市枝にも少しずつＥＳＰ能力が目覚める。
休学
【幻11】井沢郁江は、両親の了解もとり、ＧＥＮＫＥＮ活動に専念するために、高校を一年間休学することにした。
吸血蛭
【幻15】異次元の存在で、人の精神体にまとわりつき、その生体エネルギーを吸収していく。杉村由紀も、これにとりつかれていて、高鳥慶輔に取り除かれる。
急所圧迫〈仮称〉
【幻11】男の股間の急所をＰＫでしぼりあげ、攻撃を封じる。道玄坂の喫茶店前でチンピラに襲われたとき、高鳥慶輔が使って、無防備になったところを打ちのめした。
行者のような人間
【幻6】二〜三歳の頃の丈に対して、鬼神が憑いていると言った人物。丈の両親には、彼が取換えっ子であると教えた。
教団
【幻6】江田四朗を中心とした反東丈同盟。江田四朗が幻魔化した後、杉並・世田谷の番長組織をうちに取り込んでその仲間を増やし、急速に影の勢力を拡げはじめる。区会議員、警察などにまで手を伸ばしているといい、相談に訪れた芸能関係者らも支配下におさめ、隠然たる勢力を誇っている。呪術的な要素を持ち、久保陽子を幻魔の手先にしてしまう。本拠地は世田谷の観音寺。
教団幹部
【幻6】江田四朗の教団の幹部。江田四朗に洗脳されきっていて、頽廃した行為を行っている。
共同便所
【幻19】高鳥の配下達全員の性欲のはけ口となってしまった美人女優への陰でのあだ名。
教務主任
【幻4】青林学園校長の懐ろ刀。物事を適当に言いくるめて、うやむやにしてしまう名人らしい。しかし、ＧＥＮＫＥＮ総会の日には風邪で休んでいる。
巨犬
【幻7】ライオンほどもあるセントバーナード犬。幻視行の途中の三千子の前に現れ、対話する。自分の役目を“看視者”であるとし、三千子にも、ここで同じように「世界の真の姿を見る」ことにしてはどうかともちかける。おそらく、フロイの一つの形であろうと考えられる。
巨大地震
【幻3】自称“大超能力者”連の挑発に、東丈が怒ったときに起こった。パーティー会場を混乱させ、ミスタ・メインのビルを倒しそうになる。丈が無意識に使ったＰＫである。
虚無の咆哮
【幻1】幻魔の負のエネルギーがもたらす暗黒エネルギー波動。完全な絶望、苦悩の深淵の叫び。
距離感異常化〈仮称〉
【幻7】観音寺の境内に入った丈たちが経験した現象。物、風景に対する尺度が著しく歪み、すべてのものが大きく見えてしまう幻覚。観音寺の悪しき想念の磁場が、丈たちの感覚を狂わせたのだ。
金色
【幻18】幻魔は金色に弱いらしい。最も霊的に完成されたオーラの色が金色であることと関りがあるようである。
キング
【幻3】ミス・キング。メインのアパートで丈の看護にあたった人物。有能な看護婦だが、丈にそれ以上の関心を持っている。
金属の気味の悪い味わい
【幻11】高鳥慶輔に初めて会ったときに東三千子の感じた第一印象。井沢郁江も同じことを感じたらしい。
黄金の珠
【幻19】興奮した高鳥慶輔が、河村蓉子の前で吐き出したパチンコ球ほどの黄金のたまのこと。全部で五、六十個はある。河村蓉子にすべてやってしまう。
金髪の白人女性の幽霊
【幻14】夜の箱根セミナーに現れる。背後に、焼けただれたり、醜く崩れた顔を持った人間を従え、相手をじっと見ているという。どうやら幽体離脱したルナ王女らしい。
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